「ボール回し運動は,本来 5 本の指をそれぞれ適切なタイミングで連携させて動かさなければならない分離運動と呼ばれる複雑な運動である.しかしながら,我々が開発したボール回しシステムを用いると,モータで駆動されるボールを 5 本の指でまとめて軽く握るだけで,指が他動的に動かされ,まるで自分でボールを回転させているような不思議な感覚が生じることが確認された.つまり,麻痺により実際にはボールを回すことのできない患者でも,ボールを握ることができれば本装置を用いてリハビリテーションを実施できる.」
(西出圭佑ほか「視覚と触覚を同時に提示するボール回しシステムの運動錯覚の検証」日本バーチャルリアリティ学会論文誌 24(4)、2019)
https://ci.nii.ac.jp/naid/130007777832/